愛犬のゆず子と旅行に行くと決まってから、泊まるところの利用条件ことがいつも頭をよぎっていた。
特に「無駄吠えをしない」っていう利用条件の一文は、私にとってはかなりのプレッシャー。
「もし他のお客さんから苦情が来たらどうしよう」
「お客さんの責任で車の中でお過ごしください」なんて言われたら…。
そんな不安がよぎる一方で、ゆず子に限って大丈夫やろっていう根拠のない自信もあった。

ゆず子は夜泣きしたことないし、一回寝たら朝までぐっすり。騒いだり吠えたりしたこともない。
考えたってしゃーないか、って自分に言い聞かせて、寝る前にもういっぺん風呂入りに大浴場へ向かったん。

真夜中の「ワン!」
午前3時、静まり返った部屋に「ワン!」って、たった一回だけ、ゆず子の声が響いたん。飛び起きたけど、ゆず子はそれ以上吠えへん。慣れへん場所で心細かったんかもしれんな。ケージから寝室が見えるように障子をちょっと開けて、ゆず子を抱き上げてなでてあげたら、すぐにペットベッドの上で丸くなった。父ちゃんもまた眠たくなってきた。朝ごはんは7時半。まだ散歩するには早すぎる時間。

湯畑、早朝の散歩へ
午前5時。またゆず子が「ワン!」と一声。私も目が覚めてたんやけど、ゆず子が吠える直前に人の話し声が聞こえた。部屋の外か、廊下か、隣の部屋か、もしかしたらテレビの音か。はっきりとはわからんかったけど、どうやらこの声にゆず子が反応したみたい。
「このままやと他のお客さんに迷惑かけてまう。嫁さんにも
『ゆず子のせいでゆっくり寝られへん』なんて言われかねん…。」そう思って外見たら、空はもう明るなっとった。よし、散歩行こ。すぐに散歩バッグ持って、ゆず子と二人で部屋を出たん。

足の痛みも気にならなかった。さすが草津の湯と感心した父ちゃん。(個人の感想)朝ごはんに間に合うように帰ったら、文句も言われへんやろ。

早朝の湯畑には、もう何人かの観光客、お店の準備しとるらしい人も見えた。湯畑を一周した後、知らん道をゆず子と二人で歩いていく。知らん道を気ままに歩く散歩旅。ゆず子が疲れへんように、休みながらゆっくり行こ。時間はたっぷりあるんやから。 旅はまだ始まったばっかりやで。
お気に入りの犬と同伴出来る施設ありますか教えて下さい。
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